「Zは抱っこが好きだから。
一生分抱っこしてあげたい、みなさんにも抱っこしてもらいたい。」
かなり前の夏、時間がないと分かって
“私も望みは捨てないでいたいけど、時間がないかもしれない。
もし、そうだとしたらZちゃんにしてあげたいことありませんか?”
担当の私の苦しい質問に「抱っこしてあげて欲しい」、そうにこっと答えてくれました。
お若いのに、しっかり受け止めて下さったお母様でした。
お母様が言って下さって、
私達スタッフも順番に抱っこして記念撮影をさせて頂いた。
みんな笑って写真を撮ってくれた。医師達も忙しい時間をぬって協力してくれた。
(実は小心者の私は、全員抱っこする前に“そのとき”が来てしまったら
どうしよう。。そんな心配で居てもたってもいられない数日間だった。)
花火も今年は家からは見れないから、窓を花火の飾りつけにしたり
ベッドのままお散歩にも行った。
全然一生分には足りないと、みんな知っているし
私もそんなこと何の足しにもならないかもと思ったけど何かしたかった。
なんにもならないかもだけど、いつか何かになるかもしれない何かを追っていた。
今年の夏、久しぶりにお線香をあげに伺った。
花火のこと、兄弟も面会したこと、抱っこしたこと
「支えになってる」そう言って頂き、二人で思いだして泣いた。
(勿論気を使って頂いていることは、承知してますよ。)
「グリーフケア、いいと思う。」とも言って頂いた。
遅くなってごめんね、やっと報告にこれたよ。
Zちゃんが教えてくれたこと、他の人にも伝えるからね。
グリーフケアってなんでしょう?
悲しみが減るのでもありません。苦しみがなくなるのでもないのです。
でも、もう逝ってしまうこの子に伝える何か。。
遺される御家族の支えになる何か。。
いつか何かになるかもしれない何か。。
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